対空捜索レーダーは、「アレス」が「アポロン」レーダーシステムに改良された。改良点は「1.ブローナアレイアンテナ化」「2.パルスドップラー方式の導入」「3.対地攻撃能力の増強」の3点である。これにより、ルックダウンで80km先の敵戦闘機を発見可能となった他、空対地ミサイルへの指令誘導、ペンシルビームによる洋上捜索、無誘導爆弾のための弾着点連続計算と投下点連続計算、合成開口によるマッピングなどの対地モードが追加された。
また、対地兵装として誘導爆弾の運用が想定されており、「ハンターアイ」照準ポッドの装備に対応していた。この「ハンターアイ」照準ポッドは、FLIRによる敵車両などの識別と、レーザー測距・追跡指示装置による攻撃位置への測距、攻撃目標の追跡、誘導爆弾やセミアクティブレーザー誘導ミサイルの誘導が可能だった。かなり大重量のポッドであるため、これは胴体中心線下に装備された。
(「ハンターアイ」、直訳すると「狩人の目」)
これらのアビオニクスの搭載により、
「マスティフ」対地/対艦ミサイル?や
「マーヴェリック」空対地ミサイル?、
「ハウンド」対レーダーミサイル?などが装備可能となった。
この他、レーダー警報受信機、チャフフレアディスペンサー、ECMシステムを統合した先進的な自己防御システムを備え、これによって敵地対空ミサイルから逃れることができるようになった。