上海海軍特別陸戦隊(シャンハイかいぐんとくべつりくせんたい、英:Imperial Japanese Shanghai Special Marines)とは、大日本帝国連邦海軍が上海共同租界に駐屯させている陸戦部隊。通称は上(シャン)陸、上特陸。二次にわたる上海事変を10倍以上の中国軍相手に戦い抜き、その精強さを国内外に知らしめた。

概要

1927年2月、国民革命軍の「北伐」が開始されたことに伴う上海共同租界周辺の治安悪化を懸念して編成された。初期編成は第3艦隊の軽巡洋艦「天龍」乗員や佐世保鎮守府要員などが主で、規模は300名ほどであった。その後上海クーデターの勃発などに伴い増強が続き、7月には連合陸戦隊として総員4,300名を数えた。9月には騒擾がひと段落し、大半は原隊に撤収することになったものの、約900名(1個大隊規模)が上海に残留し第三艦隊麾下上海陸戦隊の名で共同租界に駐屯することになった。その後1,800名まで増強された陸戦隊は、歴史に第一次上海事変として残る初の本格的実戦を経験することになる。
上海共同租界を襲撃した国民革命軍第十九路軍は3個師より成り、その兵力は当初の陸戦隊の兵力を優に10倍以上上回った。この兵力を相手に上海陸戦隊はヴィッカース・クロスレイ装甲車などの新兵器を駆使して戦い、兵力の4分の1以上を損耗する大損害を受けるも上海派遣軍(第一次編制、第九師団と混成第二十四旅団より成る)の到着まで租界の防衛に成功した。この戦闘で上海陸戦隊は本国での名声を高め、精鋭部隊として認知された。事変が終わると上海陸戦隊は特別陸戦隊として海軍軍令部に直属する常設部隊となり、平時編制は2個大隊2,000人と明示された。
1937年、陸戦隊の大山中尉が中国軍に殺害されたことを端緒として第二次上海事変が勃発。上海陸戦隊は再び優勢な敵を対峙することになる。内地から4,000名以上の増援を受けるも相対する中国軍は8月19日時点で7万以上に達していた。この情勢下、陸戦隊はまたも奮戦し第二次上海派遣軍の到着まで租界を死守した。中でも中国軍によって要塞化された四行倉庫を陸戦隊が攻略しようとした四行倉庫の戦いは有名である。この戦いは上海事変の中でも最も激しい戦いであり、陸戦隊だけでなく立て籠もる中国軍800もまた奮戦し、陸戦隊はこの倉庫だけで戦死200名以上を出して攻略した。
事変終結後、戦訓から装輪装甲車の更なる増備と部隊の拡張(3個大隊=1個連隊規模)が行われ、この編制は支那事変終結まで続いた。その後、支那の時局安定から陸戦隊の人員も削減され、1949年には元の2個大隊に、53年には1個大隊強にまで削減され現在に至る。上海事変以降はその精強さから内地で人気を得る一方、新設される海軍陸戦隊に対する海軍内部での教育機関としても利用され、特殊部隊たる呉101特などの育成にもかかわっている。

編制

  • 上海特別陸戦隊司令部
    • 第一中隊
    • 第二中隊
    • 第三中隊
    • 第四中隊
    • 漢口派遣中隊
    • 上海特別陸戦隊砲兵隊
      • 重迫撃砲中隊
      • 榴弾砲中隊
    • 上海特別陸戦隊工兵隊
    • 上海特別陸戦隊捜索隊

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