基本情報
艦種戦艦(原子力戦艦)
命名基準旧国名
建造期間1958年 - 1967年
就役期間1964年 -
建造数4隻以上
前級若狭型戦艦?
次級扶桑型戦艦?
要目
基準排水量92,000t
満載排水量108,000t
全長296m
水線幅43.7m
主缶艦本式2号加圧水型原子炉(出力280,000馬力)
主機艦本式オール・ギヤードタービン4基4軸
速力30ノット
兵装九八式改55口径51cm三連装砲×3
五式65口径15cm連装高角砲×12
25mm三連装多銃身機銃×36
一八式中距離艦対空誘導弾四連装発射台×8
一九式艦対艦誘導弾?四連装発射台×4
航空機水上機/回転翼機 常用12機
カタパルト2基
薩摩型戦艦は、大日本帝国連邦海軍が建造した戦艦。世界初の原子力推進を用いた戦艦(原子力戦艦)である。竣工当時世界最大の戦艦であり、現在も後継の扶桑型戦艦が更新したものの第2位の座にいる。
 

概要

若狭型戦艦?は、世界最大級の51cm砲を搭載したものの船体は大和型をほぼ踏襲しており、その搭載門数は6門であった。そのため、1発当たりの打撃力は大きいものであったものの公算射撃を行うギリギリの門数であったことから射撃精度が低下してしまうという問題が露呈した。そこで、51cm砲を少なくとも8門以上搭載し命中率と火力の向上を狙った新型戦艦が建造されることとなった。求められた性能はこの他に空母機動部隊に随伴できるよう速力を29ノット以上とすることや、大出力レーダーにより水平線ギリギリまで敵を探知すること、高い対空能力を持つこと、搭載機による対潜哨戒能力を持つことなどである。主砲の配置については連装砲4基というオーソドックスな案から四連装砲2基という珍妙なものまで飛び出したが、結局は大和型と同じく三連装砲3基9門を前部に2基、後部に1基配置する形でまとまった。検討の結果排水量は10万トンを超え、造船会議ではこの大きな戦艦に30ノットの機動性を付与するには原子力機関が最適であるとの結論に達した。これにより本艦級は、世界で初めて原子力推進を用いた戦艦となった。
艦名は、日本初の国産戦艦である薩摩型戦艦(初代)と、神々にゆかりのある出雲国と伊勢国から取られた。建造は1番艦「薩摩」が横須賀海軍工廠で、2番艦以降はそれぞれ神戸川崎造船所、三菱長崎造船所、石川島播磨旅順造船所で建造された。同時期に建造された翔鶴型航空母艦(2代目)と同じく、日本に前例のない原子力艦の建造であったため、その建造には細心の注意を要し、1番艦「薩摩」が進水したのは起工から6年後の1964年のことであった。
主砲には前級に引き続いて51cm砲を搭載したため、呉海軍工廠で生産されたものが特務艦「樫野」によって運ばれた。「樫野」は51cm三連装砲の砲身と砲塔を同時に運送できるように設計されていたが、その砲身は45口径のものを想定していた為、55口径の長砲身砲を搭載した本級の砲身は船外にはみ出してしまった。
 

主要諸元

艦体

前級に引き続いて艦首形状はバルバス・バウを採用している。艦体の概形はちょうど、前級の若狭型やその母体の大和型のものを拡大したような形となっている。主舵は4個、スクリュー後部に並列とされ、主舵故障時の副舵(応急舵)は間隔を開けた並列舵とされた。また、同じく応急舵として艦首附近にピッチとヨーを分けた応急舵を引き込み式で搭載した。主舵故障時は副舵で操舵し、補助的に艦首舵を用いる。その大きな艦体から転舵性能は相変わらず悪いが、前級よりは改善された。しかし、肥大船型であることから旋回性能は良く、単純な対空回避機動は得意である。
艦橋(前檣楼)は塔型であり、最上甲板から数えて11階建てとなっている。最下層は750mmの装甲に覆われた司令塔(3層)となっており、下から順に操舵室、第一防空指揮所、第一戦闘指揮所となっている。その上の4層はレーダー部分となっており、電子走査式の位相配列電探である211/212号電探を四方に搭載している。その上部には戦闘艦橋がある。司令塔と戦闘艦橋に夜戦・航海能力を付与したため、第二艦橋(夜戦担当)は存在しない。戦闘艦橋は4階建てで、1階部分に副砲射撃指揮所と作戦室、2階部分に航海艦橋、3階部分に第二防空指揮所(露天)と主砲射撃指揮所兼第二戦闘指揮所(4階部分に吹き抜け)がある。その上に前級から引き継いだ15.5m測距儀と、221号電探(対艦射撃管制電探)を搭載している。下に211/212号電探があるにもかかわらずこれを搭載しているのは212号電探が対空戦闘で手一杯となり主砲の射撃指揮ができなくなることを想定したためである。喫水線から艦橋最上部までの高さは48mにも達する。前部マストはレーダー階層が終わる7階部分から艦体後方に向かって伸びている。
後部マスト及び艦橋の仕様は概ね戦闘艦橋のものと同じである。測距儀が15.5mの大型のものではなく10m測距儀となっているのは前級と変わらない。前部・後部艦橋の周囲には副砲と高射機銃を統制する高射装置や発光信号を送るための哨信儀、11万燭光に達する光を放つ探照灯などが設置されている。
 

機関

艦政本部が開発した加圧水型原子炉を8基搭載する。この原子炉は翔鶴型航空母艦と同じもので、これを8基搭載して1基あたり35,000馬力の出力を発揮し、4軸搭載した艦本式オール・ギヤード蒸気式タービンに出力を伝える。1軸あたり2基の原子炉が割り当てられ、鉛とタングステンと均質圧延鋼板を組み合わせた放射線遮蔽板兼装甲によって覆われている。前級と同様に防御区画は原子炉ごとに独立して設けられ、また機関配置をシフト配置として交互に原子炉を並べることで1つの原子炉が被弾・被雷しても航行不能にならないようにされている。また、原子炉とは別にロ号艦本式重油専焼水管缶を4缶(1基あたり7,000馬力、タービン1軸あたり1基)搭載する。これは原子炉が何らかの異常により制御不能などの状態に陥った場合でも動力を喪失せず航行できるように設置されたものである。スクリュープロベラは青銅とマンガンの合金であり、標準的な日本艦艇のものである。原子力艦という特性からその航続距離はほぼ無限であり、給油を考慮する必要はないが、随伴する駆逐艦への燃料補給や従来の戦艦に必須だった重油タンクによる液体空間防御、前述した非常用の重油専焼ボイラーの燃料などの必要性から後部のエンジンルームに複数の重油タンクが設けられている。
 

攻撃力

主砲
主砲として、前級に搭載されたものの砲身を延長した「九八式改(55口径)五十一糎砲」を三連装砲塔に収めて前部に2基、後部に1基の計3基搭載する。これは1,990kgの51cm徹甲弾を初速860m/sで発射し、仰角45度で最大射程53,000mまで届かせることができる。実際の交戦距離(決戦距離)は20,000〜30,000mと想定され、この距離で甲板装甲380mm、舷側装甲750mmを貫徹可能である。この砲は対空・対地射撃も想定されており、その目的で「三式弾」と呼ばれる両用焼霰弾を搭載する。三式弾を最大仰角45度で発射した場合その有効射程は距離27km、高度13,000mに及び、炸裂した場合1,000個を超える弾子が底面220m、高さ600mの円錐の範囲内に飛散する。弾子は25mm×90mmのマグネシウムと可燃性ゴムを組み合わせたものであり、言うまでもなく直撃をすれば余程の大型機で無い限り一発で爆発四散する。本艦級に搭載される三式弾はこの従来の三式弾に加えて近接信管を搭載したものとなっており、自動信管調定は不要である。これにより敵航空機の撃破可能性が大きく向上した。地上に向けて射撃する場合は近接信管の感度を600mに設定して、地上に最大の打撃を与えるようにされる。主砲の射撃はすべて艦橋頂部の221号電探及び観測機の艦載レーダーによって統制され、また地球の自転をも計算する主砲射撃指揮装置によって必中を期す。その長砲身による狭い散布界と相まって、本艦級は30,000m以上の遠距離砲戦でも観測機との連携によって高い命中率を示す。
 
副砲
副砲として、陸軍の五式十五糎高射砲?を艦載向けに改造・性能向上した「五式(65口径)十五糎高角砲」を連装砲塔に収めて12基搭載する。仰角は最大で90度とることができ、最大射高は22,000mに達した。炸裂した場合の危害半径は200mである。砲弾は自動装填で、交互打ち方によって1砲塔あたり3秒/発の発射速度を有する。配置は2・3番主砲塔に背負式で1基ずつ、艦体中央上部に2基ずつ、中央下部(舷側)に3基ずつで計12基である。水上艦に対する射撃も行うことができ、この場合は212号電探の射撃指揮を受けることによって射撃を行う。水上目標に対しては仰角45度で28,200mの射程を有する。

このページへのコメント

細かい設定で、楽しいです。
若狭型や扶桑型の設定も楽しみにしています。

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Posted by 架空国家ファン 2021年10月11日(月) 10:13:27 返信

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